信仰がなくては、悪意に勝つことは出来ない

アイドルと音楽と演劇が好きな人の闇鍋ブログ

コロナと有料配信と私 〜リモート朗読劇という現場〜

どうもこんにちは。兼オタです。
4月から高校3年生、バイトは禁止の学校に通っているため軍資金はお小遣いとお年玉のみ、なのに推しは色んなところに沢山いるタイプのオタクです。バカなのかな。

さて。恨んでも恨みきれないコロナのせいで沢山の舞台、ライブ、イベントが中止になる昨今。オタクの皆さんは払い戻しの嵐の最中なのでは無いでしょうか。
かく言う私は、一応4月から受験生!と思っていたので3月末までで現場の予定は一区切りのつもりだったため、払い戻しになった公演は2つしかありませんでした。
ひとつは名義人である同級生の友人が手続きしてくれたので私はノータッチ(と言ってもその後会えていないのでまだ受け取れてはいない)。
もうひとつは対応が決まり次第お知らせしますって言われた気がするんですけどそういえばどうしたんだろう。大手企業なのでちゃんと対処してくれると思いますが中止になった公演からひと月経ってもなんのお知らせもないのはなんなんだろう。そしてそれに騒がないオタクたちとは。
まぁ基本装備クソだから謎の慣れが出てきてしまっているのかな。そういえば友人に頼まれた公演のチケットもひとつ払い戻しになったから書類届くので宜しくって言われたけど何も来てないな。

払い戻し対応もピンからキリまで。至れり尽くせりかよ…と思った対応で言うと。
イベント中止で返金します、同会場で後日イベント実施予定です、その際整理番号は今回のものを引き継ぎます、次回イベントの振込期限内に振込がなければキャンセル扱いにします、またイベントで販売予定だった円盤の先行販売をします、希望の方はチケット代から円盤の金額引いて返金します、このタイミングでご購入頂くと初回とは別の特典ブロマイドが付きます。なんてもの。また後日、特典ブロマイドが欲しい方は通常販売の際に+500円で売るから転売買わないでね。なんてアナウンスまであってどれだけ至れり尽くせりなんだ…を目を剥きました。羨ましい。自主企画みたいなコンテンツなので、だからこそなのかなぁと思ったりもして。
かと思えば、払い戻ししますって言われたものの運営から一切連絡ないなと思ってぴあに見に行ったらとっくの昔に払い戻し始まっててあと1週間で終わるんですけど誰かこれ知ってた…?みたいなものまであるらしく。
なんだかなぁという感じです、突然運営の真価が問われる感じがして今回の対応でトラブったところはよく覚えておかなきゃなぁなどと思ったりしています。

出演者の対応も人それぞれ。
こちらは推しが謝罪してる姿なんて見たくないから謝罪しなくていいよ!!と思う反面、あっちが謝ることしか出来ない気持ちも何となく分かってやるせない気分になったり。
個人的には、なんとなく聴いていたラジオの中での公演が中止になったことに対しては一切謝ることなく仕方ないや俺もやりたかった!!なんてテンションで話し、EDで払い戻し対応がまだされていないことが分かるとそれに対してはしっかり謝罪していたのを聞いていていいなと思いました。謝った後、皆さんもバタバタしてると思うけどこっちは皆さんが思っている50倍バタバタしてるからちょっと待ってて!!なんてコメントまで上手いな…と。そりゃそうだよなって思っちゃうじゃないか。
自分自身この公演は全く関係無かったのですが、このラジオを聞いてから払い戻し対応がまだされていない公演に関して少し自分が寛容になれた気がします。そりゃ大手になればなるほど今スタッフの皆さんはえげつない量のタスクに追われているんだろうなぁって、自分が払い戻しがまだされていない公演が大手のものだから少し安心感みたいなものもあるのかもしれませんが。だって大手が払い戻し踏み倒したら暴動が起こるでしょっていう、学生が多いコンテンツだから余計に。


さて、前置きが大変長くなってしまいましたが。(まさかのまだ本題に触れていない)
沢山のイベントが中止になる最中、何とか観客に作品を届けたいと配信の形を取るイベントも少なくありません。そしてその中には有料配信になるものも数多く存在します。
当たり前ですよね、払い戻ししなきゃいけないし会場のキャンセル費は掛かるし会場で売る予定だったグッズの売上分は無いしキャストには出演料払わなきゃいけないし、少しでも回収していただくのは一向に構わないのですが。
特にグッズって現地の高揚した気持ちのまま買うから迷ってたもの結局全部買ってました。なんてよくある話ですが、通販になった瞬間会場にいるとぶっ壊れてる理性が働いちゃってちょっと抑え目に買う現象絶対発生すると思うんですよね。ってまた本題から逸れましたが。

貴方は有料配信、どこまで買いますか?という話。

もちろん、チケットを持っていた公演で有料配信があるならば全て買います。見ます。なんて人も居るとは思いますが、現地に行くからこそ意味がある現場というのは確実に存在するし、配信には落選がないから兼オタになればなるほどエンドレスになります。(後半は完全に自分のせいですが)

オタクと話していた時になるほどなぁと思ったのはオーケストラコンサート。
現地チケットは取ってあったけど、有料配信があると聞いた時にでもこれこそ現地じゃないと意味が無いのでは…?と思ってしまい結局買わなかった。という話を聞いてそりゃそうだと思ってしまいました。オーケストラコンサートは確かに配信で見てもなぁとなるのも分かる。

現地で見るからこそ意味がある、ブーストがかかる公演も存在しますが。
正直な話をします。私はあんまり有料配信だと動いていないです。前述したようなブーストが関係ないものも、です。
もちろん、私が兼オタなのも金銭的に余裕がある身分では無いのもあるとは思います。あるとは思うけれど。
同じイベントでも、同じキャストでも、同じ内容だとしても。私にとっては現地に行かなければ意味が無いのだなと、推しと同じ空間に居られなければ、時間を共有出来なければ意味が無いのだなと日々痛感しています。特にトークイベント。
また、最初から配信だと分かっていたならまだいいんだけれど、本当はこれを生で見られたのかもしれないなとか、勝手に向こう側を想像してしまうのが切ないし苦しい。どこか、これは完成形では無いのだと判断してしまっている自分がいる。

でも裏を返せば、この形であることにちゃんと意味があれば納得して見られるんですよね。

コロナ期間に入ってから私が唯一見た有料配信が、昨日行われたリモート朗読劇でした。
私の中の優先順位で1番高い、言わば最推しさんの現場だったこと、共演者さんが推しと交流の深い人達であったことなど、それ以外の理由も沢山ありますが、私の中でかなり大きく作用したのがやはり『リモート朗読劇の形で発表されたものであったこと』だったように思います。

開催の発表があったのは火曜日、配信されたのは土曜日。公演は80〜90分の予定で、チケットにはキャストの名前があり、選んだキャストは公演後に個人配信がありますとのこと。
事前に公表されていたのは大まかなあらすじ、配役、そして昼夜で配役が1部変わること。
私は時間的な都合もあり推しさんの昼公演のチケットのみ購入しました。

小さい画面だと途中で疲れるだろうな、と判断して普段はあまり自分は使わないiPadを父親に借り、慣れないサイトに少し戸惑ったものの全ての準備が整ったのが開演10分前。ページ自体は開始の30分前からアクセスできるようになっていました。

本編は恐らく45分程で、20分程キャスト全員でのアフタートークがあり、残りの時間めいいっぱい使って個人配信がありました。
数字にすると本編短くない?と思うけど、実際普段の芝居を見る集中力で画面を見れる時間ってそれくらいなのかもしれないな、というのが私の体感です。芝居だと暗転の時に目瞑ったりして一瞬一息つけるけど、配信だとその間が無いからかな。本編終わった時にすでに目も耳も頭もくったくたでした。

作品自体も、アフタートークもとっても楽しかったし、現場前独特のソワソワした感じとか、当たり前かもしれないけれど登場時の表情が普段と全然違って役者だ…と思う瞬間とか、役者からの感情にあてられて鳥肌が立つ感じとか、暫くぶりのものを沢山摂取出来てとっても楽しい時間でした。
舞台っぽいネタはもちろんリモートならではのネタもあり、それに新鮮さを感じたりして。
何より、見ているこれが100%完成形なのだということに、久々に心から素直に新しい作品を楽しめた気がしました。

その他思ったことはこっちに。リモート朗読劇に関して色々考えたことをもう少し詳しく書いてます。

 

コロナに負けてコンテンツや界隈が潰れることも推しが廃業することもあってはならないけれど、この期間にオタクが推しやコンテンツから離れてしまうことも、オタクであることに疲れてしまうことも、ある種のユートピア状態からから覚めてしまうことも、同じくらいあってはならないことだと思います。

企画としての配信だけでなく、今は色んな人が個人としてインスタライブやYouTubeから配信や動画を届けてくれてますが、兼オタじゃなくても少し配信疲れしているオタクが増えている気がします。
個人的には刀ミュの無料配信がでかい。興味はあるものの未履修なので是非見たいけど毎晩何時間も新規コンテンツを履修する体力が今の自分にあるとは思えなくて二の足を踏んでいます。でも見ないのももったいないしなぁ。

元々、この記事を書いた理由が『なんで自分は昨日の朗読劇は迷わず買ったのに、今日のラジオの公録の代替配信は買わないつもりでいるんだろう』だったのですが。
結局のところオタク脳直だから、見たいもの欲しいものって迷うより先にポチるんですよね。なのでとりあえず今は迷ったものは深追いせず、周りも気にせず、推しだから見なきゃ!!みたいなのも無しに、自分の意思に任せようかなと思います。

この配信も本当はイベントが開催されるはずで、それを楽しみにしていた人が居たはずで、推しだって今日のために沢山準備してきたはずで…なんて心が暗くなるくらいなら推しの生存確認だけして見ない!
現地じゃない、という点において自分がちゃんとその金額を払うことに納得できない配信には無理に金を払わない!

今は、とかじゃなくきっとこれがオタクの基本ですが。こんな時だからこそ1回原点に立ち返ってみようということかな。


とりあえず今晩はあんさんぶるスターズの代替配信を見ます。多分。
キャストの推しとキャラの推しがいい感じに散らばってしまっているので途中で抜けられそうな感じでもなく頭から最後まで見なきゃいけない気がしていて大変憂鬱です。楽しく見ます。