信仰がなくては、悪意に勝つことは出来ない

アイドルと音楽と演劇が好きな人の闇鍋ブログ

思春期特有の熱と危うさとエモとしんどいが好きな人は『ギヴン』を見てくれ

思春期を題材としたコンテンツに思春期の人間が手を出すと痛い目を見るという事は、TRUMPシリーズで痛いほど思い知ったはずなのに!はず!なの!に!!
また思春期コンテンツにハマってしまった…!!

現在ノイタミナで放送中の『ギヴン』というアニメ。これが…めちゃくちゃ…SHINDOI…

ざっくり言うと男たちの青春バンドものなんですが、突然6話からBLががっつり入ってきてオタク面食らってます(笑)
実際、ノイタミナ初のBLって言われてたんですが5話までさっぱりで、普通に細部まで凝ったバンドものの作品だったので、めちゃくちゃ油断してた…。

先日第7話が放送になり、いよいよ物語も佳境ですねって感じなんですが。これがやばかった…。
7話は私の推しである梶秋彦さん(cv:江口拓也さん)のお当番回みたいな回で、秋彦さんの過去と、今のそれぞれのメンバーへの思いみたいなものが明らかになった回でした。


6話で真冬くん(高校生)への恋心に気づいてしまった、立夏くん(同じく高校生)。
そのせいか真冬くんに対して辺りが強くなりうまく立ち振る舞えなくなってしまい、見かねた秋彦さん(大学生)が練習終わりに連れ出します。そして一言。
「真冬となんかあった?」
秋彦さんに全部バレてると知った立夏くんは、真冬くんへの思いに気づいたときから胸のうちに溜め込んでた不安をばーっと吐き出して、俺おかしくないですか?みたいなことを言い始めます。
それに対して秋彦さんから衝撃の一言。俺も男の経験あるしな。私絶叫。このあとの、「俺はおかしいのか?」と立夏くんに聞いた時の作画が死ぬほどよかった。マジでかっこよかった。顔面が強い。

で、ここから秋彦さんの過去パートに入って、雨月くんという存在が彼の初恋の相手として、過去の恋愛として語られます。
当時バイオリンをやっていた彼の前に現れた、絶対に敵わない存在。
彼は自分よりも感情の器が大きく、喜びも悲しみも、苦しみも人一倍感じていてそれが妬ましく、哀れに思えた、と。
そして、現在秋彦さんは雨月くんの家に居候していること、雨月くんには多分新しい相手がいること、雨月くんと秋彦さんの関係は終わっていることなんかが匂わせられます。

で、高校生組の話になって、立夏くんに片想いしてる女の子と立夏くんが話してるのを遠巻きに見ちゃったシーンとか、立夏くんが確実に真冬くんを意識していることなんかが描かれて。
バンド練習シーンになり、秋彦さんがバンド練習をやめにしよう、きっとこのままだらだら続けていても真冬は歌詞が書けない、と言い出します。
そして、送っていくといって連れ出した真冬くんに対して秋彦さんは「過去に決着をつけないと詞は書けない」「伝えたいのか、それとも言葉にするのが怖いのか」と容赦なく現実を突き付けます。

一方その頃立夏を送るよう言われた春樹さんは、車を運転しているんですが。
6話で突然「俺は秋彦が好きだ」とすっかりBLものだと忘れていた視聴者にBLを叩きつけてきた張本人は、車を運転しながら天然人たらし秋彦さんに耳打ちされたことに悶絶しつつも、こちらも立夏に現実を突きつけ、秋彦さんからの指示通り、立夏を焚き付ける訳なんですが。


とまぁ、大体7話はこんな感じだったんですが。
何で私筋を追ったんだろう。半分くらい意味ないのに。まぁいいや。

私が気になったのは秋彦さんと雨月くんの関係です。
ギヴンの中で、同性への恋愛感情って割と分かりやすく描かれているんですが、秋彦さんと雨月くんってえっと…好きなの?っていう、クエスチョンマークがつくような描かれ方をするんですよね。

邪推なのかもしれないけど。
彼が雨月くんと出会って、初恋をしたのは高校1年生のときの話なんですが。
それを聞いて私の頭をよぎったのが、思春期はストレートの人でも同性を好きになることがある、という話でした。
同性への尊敬や憧れを好きと勘違いしてしまうことがよくあるって話を見たことがあって、秋彦さんの初恋はこれだったんじゃないかなって。

そして、秋彦さんは回想シーンの中で恋愛は痛みと伴う物だ、みたいなことをずっと言ってるんですが、これも雨月くんとの恋愛の中で、好きっていう感情に付随していた妬みとか哀れみみたいな感情を全部抱き込んで『好き』だと勘違いしてしまったからなのかなって。
無防備に自分の柔らかいところに招き入れた好きとは違う感情にずたずたに傷つけられて、それでも彼は『初恋』だったから、正解を知らなかったから、これら全てが愛なんだと思ってしまった。

いつまでも続くのではないかと錯覚する思春期という沼地のような場所で、身動きが取れなくなっても、これが愛なんだと思ってしまったんだろうし、それでも高校生だった秋彦さんは雨月くんが好きだったんだと思います。しんどい。


雨月くんとの関係は秋彦さんにとって明るい思い出では無いんだろうな、という描かれ方をされてるんですが、アニメ放送開始前に何も知らない私たちが初めてギヴンという世界観を目にする、予告動画として出た秋彦さんのPVは全て7話の台詞から作られていました。

つまり、これは梶秋彦さんというキャラクターの核になる部分なんだろうなぁと思ってしまった訳です。しんどい。

このお話の主人公は真冬くんですが、真冬くんと対応する人として描かれているのが秋彦さんなのでは?と少し思っていて。
となると、恐らく真冬くんの過去を振りきるきっかけを作る、もしくは背中を押すのが立夏くんになると思うんですが。
秋彦さんの過去を振りきる背中を押す、立夏くんと対応するキャラクターって春樹さんなのでは?という話になる訳ですよ。

思春期に経験した強烈な初恋を打ち消して、秋彦さんの恋という概念を塗り替えられるのは!!6話で突然秋彦さんが好きだと言い始めた春樹さんしかいない!!!(?)

いやでも、ほんとに、あの天然たらしに翻弄されまくってる春樹さんが不憫でならないので、春樹さんが幸せになる未来を私は心の底から祈っております…!!


この理論を振りかざしてしまうと、立夏と真冬の恋という主軸が破綻してしまうのでは??という話はあるんだけど、でもあそこまで綺麗に丁寧に描かれているのを見るとそうじゃないんだろうなぁと思います。というか、それだけ秋彦さんの回想シーンが退廃的な雰囲気を纏っていたというか…。

 

ここまで好き勝手言ってますが私アニメしか見てないのでこれが正解かどうかは知らないです。来週8話放送された瞬間に全部ひっくり返るかもしれないし。ただ、7話見たあとのこの熱量を残しておきたかったというか、刺さりすぎて書きたくなっちゃっただけなんですけど…(笑)

別にマンガ買ってもいいし、多分そのうち買いますが、アニメで30分悶絶して、1週間じりじりしながら楽しみにしてっていうのが、ちょっと楽しくなりつつもあるんですよね。


あと、単純な話アニメがめちゃくちゃいい。

まず、これはもう1話見たときからずっと言ってるんですけど、バンドの音がすごい凝ってて、めちゃくちゃ細部まで作り込まれてるんです…!!
軽音部のバンギャにおすすめしたら、確かにめっちゃ凝ってるね!?とお墨付きいただきました(笑)

あと、これは私が秋彦さん推しなのもあるけど。江口拓也さん、めっっちゃいい役者なんですよ…!!!
というかそもそも、私普通なら秋彦さん推すタイプじゃないので、江口さんにせいで彼推してるんですが。
江口拓也さんが表現する梶秋彦さんが好きすぎる。これ91Days見たときも思ったんですが、江口さんが演じる人間らしい人間が、本当にかっこよくて大好きで…。
特に秋彦さんは表情全然変わらんのに結構ひょうきんなので、そこの塩梅がめちゃくちゃ絶妙で、あぁ生きてるんだ…ってめちゃくちゃ感じてしまって、辛いけど、楽しいんですよね。
秋彦さんが他のキャストだったら、ここまでハマったか分かんないので、感謝しかないです本当に…。


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思いの丈を熱量だけで書きなぐったこんな記事にお付き合いいただき、誠にありがとうございました…!!

とにかくみんな!!こんなブログ読んでないでいいからギヴンを見てくれ!!!!!